緊急避妊とは、あなたが避妊をしないでセックスしてしまったとか、コンドームが
破けるなど避妊の失敗が起こったなどの場合に、妊娠を防止するという方法です。
その最も一般的な方法が、緊急避妊ピルと呼ばれるものです。
緊急避妊法は、無防備なセックスが行われた後、72時間以内に行われなければなりません。
これは、大抵の女性にとって有効で安全な方法です。
緊急避妊ピルとは、避妊目的で使用する経口避妊薬と同様なホルモン剤です。
もちろん同じ使い方ではなく、緊急避妊ピルとしての独特な使われ方をします。
最初の緊急避妊ピルは、無防備なセックスが行われた72時間以内(3日以内)に服用しなければなりません。
【当院で取り扱っている緊急避妊ピル】
ノルレボ錠、レボノルゲストレル錠、プラノバール錠、アイピル錠、その他
緊急避妊ピルは妊娠を防止しますが、100%いうわけではありません。
正確に使用した場合でも約2%は妊娠を防止できない場合があります。仮に、緊急避妊ピルが頻繁に使用された
としても、経口避妊薬を避妊目的で継続的に使用している女性に比べて妊娠率はかなり高くなります。
緊急避妊ピルを服用しますと、一時的ですが気持ち悪くなったり、吐いたりする場合があります。
時には、頭痛、めまい、腹痛、乳房痛、不正出血などが起こることもあります。
ただし、これらの副作用は一時的なものです。。
服用後2時間以内に嘔吐した場合は、十分薬が吸収されて無い可能性が高く、再度内服をお勧めします。
アフターピル内服後に出血があります。早い人は数日で出血しますし、遅い人は数週間(21日以内)
後に出血します。この出血で妊娠回避の確認になります。
このため服用後出血が無ければ、場合により妊娠の有無を確認する必要があります。
低用量ピル(OC)は、女性自身が確実に避妊出来る方法の代表であり、自分の体を自分で守る為の
必要アイテムです。
また避妊薬というイメージが強いようですが、近年では避妊目的以外で服用されている方が増加しています。
【ピル服用の効果】
ピルは1日1回、1錠を毎日できるだけ一定の時刻に服用します。
体内のホルモンバランスを継続的に整えることで、様々な効果を発揮するのがピルの役割です。
◎生理周期を安定させ、決まった日に月経を起こす事が可能となり、仕事や旅行の調整も簡単です。
◎月経量が約1/3程度に減るため、月経痛のコントロールに優れ、結果的に、子宮内膜症の進行抑制や貧血の
改善にもつながります。
◎排卵抑制してホルモン変化をコントロールする為に、PMS(月経前症候群)の症状緩和につながります。
◎ピルの黄体ホルモン作用で、抗アンドロゲン(男性ホルモン作用)を有するために月経前にきび
(アダルトにきび)のコントロールに優れます。
◎長期投与して結果、卵巣癌、子宮体部癌、直腸癌、リウマチ等の発症予防につながります。
これらのメリットは全て、EBM(エビデンス・ベースドオブ・メディスン)に基づいており、
実証されたものです。
一番多い心配は薬による副作用だと思いますが、飲み続けることによる身体的影響(妊娠できなくなる、太る等)
はほとんどありません。
むしろ毎日の生活を安定させるためには、ピルを服用するメリットの方がはるかに大きいと考えます。
個人差はありますが、服用開始1~2ヶ月は下記のような副作用がでる場合があります。
また、血栓症や乳ガン、子宮頚ガンなどの発症頻度が高くなる可能性が指摘されています。
高血圧の人、一日15本以上の喫煙者や乳ガンの疑いのある人などは、ピルを服用できない場合があり、
必ず事前に申し出てください。
ピルの処方にあたって内診を行う必要はありません。医師による問診や血圧検査等のみで、
処方までに時間がかかることはありません。予約制ではありませんので、
診療時間内でご都合の良い時間にご来院ください。
1.問診および血液検査
医師による問診や血圧検査等を適時行います。
ピル服用にあたって、個々人で異なる注意事項などをご説明し、一番合うピルを選択していきます。
2.ピルの処方
ピルの使用目的(生理のコントロール、大人ニキビの治療、子宮に関する病気の低減・治療、避妊など)
によって、適切な数量を処方致します。
3.定期健診
安全の為、半年~1年半は定期健診をお受けいただくようお勧めします。
低用量ピルは保険適用外となります。
1ヵ月分のピル代は、2,200~2,800円程度です。
最初にピルを処方する時には、採血や婦人科検診等の費用も必要な場合があります。
※ | ピルは性感染症(クラミジア、コンジローム、HIV等)を予防するものではありません。 これらの感染防止にはコンドームを使用することが大切です。 |
※ | 月経が2周期続けて来なかったり、説明どおりに服用せずに月経が来ないときは、妊娠の可能 性もありますので、ただちに診察を受けてください。 |
※ | 激しい下痢、または嘔吐が続くときは、薬の成分が吸収されにくくなり、 妊娠する可能性が高くなりますので、相談・報告してください。 |
※ | 他の薬を服用する場合には、必ずお伝えください。 |
※ | 安全に服用するためには検診がとても大切です。長期間服用する場合には、採血、乳房・腹部のエコー検査、子宮がん検診を1年に1回は受けることをお勧めします。 |